英語の初心者・やり直し組にとって、とにかく苦手でネックになるのは、リスニングだと思います。
私も英語のリスニングがご多分に漏れず物凄く苦手で、どうすればいいか途方に暮れていました。
文法や単語が分からないのはもちろんのこと、あの英語独特のリズム、アクセント、イントネーションがただの雑音にしか聞こえないのです。多くの人が英語に対して苦手意識と憧れを持つのは、この音の壁が高いからだと思います。
英語力がほぼ空っぽのやり直し組は、リスニングに関しても初心者からのスタートとなりますが、そうなるとまず例外なく、最低限の発音と文法を知る必要があります。
闇雲に聴いてもリスニング力は伸びないですね。伸ばすために、まず知識を入れておくと理解が早まりますのは間違いないです。
英語の音を理解していくためには、まず発音ですね。
そして、喋っている内容、意味が分かるためには文法が必要。
そのうえで、最初から全て理解できるわけがないので、とにかく理解できる範囲で聴かなければならない。
私の場合、最初期の頃、とりあえず文法書に付属のCD音声を繰り返し聴くことから始めました。
英語リスニング初心者の私が活用した教材=オーディオブック
私の場合は車での移動が多いので、とにかく車内は英語音声を掛けっぱなしです。
期間としてはどれくらいでしょう、2~3ヶ月は聴いたでしょうか。
ただ↑この本に関していうと、結構ナチュラルスピードなんですよね。なので最初の頃かなり面食らいました。
例文を見れば言ってることは単純なことですが、聴き取れない。
「ええっ!?今なんつった??」の繰り返しでした。
とはいえ、例文があり、日本語訳があり、意味が分かるおかげでだいぶ耳は慣れてきたと思います。
だからちゃんとスクリプトがあるものを聴くって大事だなと思いますよ。
ただですね、こういう文法本収載のものは短い例文ばかりですよね。
「I like playing tennis.」
とか
「Do you know him?」
とか。
こればかりだと物足りないというか、実はなんだか聴けた気になってるだけじゃないか?とだんだん思えてきます。
そこでもう少しレベルを上げるといいますか、対応力を上げていくために、次にチャレンジしたくなったのが「長文」でした。
ここで私は、ストーリー性があるもの、ある程度の長さで最初から最後まで話の繋がりがあるものを選ぼうと思いました。
ストーリーがあるってことは、途中で聴き取れない部分があると、話の全体が理解できないことになるので、集中してリスニングするのにもってこいじゃないか、と思ったのです。
そこで今度はどんなものを選ぶかと考えるわけです。
ストーリーがあって音声が聴けて、となるとオーディオブックになります。でもaudibleような定額課金制のものは、まだちょいとハードルが高い。また手元に書籍があって内容が確認できるものでないとダメ。そして近場の書店に置いてあることが条件になります。
そうするとIBCパブリッシングが出しているオーディオブックシリーズ一択に(たぶん)なります。
このシリーズはレベル1からレベル5までレベル分けされています。
もちろん私は最も簡単なレベル1か、もしくはレベル2を選ぶべきだろう、と考えました。
しかし、いくつかタイトルがある中で何を選ぶべきか…。正直迷いました。
だって言うても魅力的なタイトルがない笑
どうして学習者向けのラインナップはこうなってしまうのだろう…。学校採用品とかなってますけど、生徒ももっとエキサイティングなものを読みたいし、聴きたいでしょう。
でもこの中から選ばなければ。迷った末、私は『日本昔ばなし』を選びました。
なぜこれを選んだのか、今となっては明確にはあまり思い出せません。今さらええ歳のオッサンが桃太郎や金太郎を英語で聴いたり読んだりするんかい、というある種の自虐ネタ的に捉えたのかも知れません。
まあそんなネガティブな考えだけでなく、昔話ならば内容はある程度分かっているはずだから、リスニングの助けになるだろうということは考えたと思います。
英語リスニング初心者に物語形式をおすすめできる理由
そんな舐めた感じで購入しましたが、実際に聴いてみると…。
「む、難しい 汗」
ことさら速いわけでもなく(遅いわけでもない)、丁寧・明瞭な発音で朗読されるのですが、しかしストーリーについていけないのです。
わからない単熟語、慣れてない発音などありますから当然のことですが、こんなにもついていけないものかと。
これが短文を聴くこととの違いなんだなと実感しました。
さて、これを私はどう学習したかというと、この本で書かれてある活用法をわりと真面目に行いました。
収録されているのは一寸法師や浦島太郎、かちかち山など全部で19話です。話が長いものの音声ファイルは分割されています。ひとつのファイルがだいたい3~4分程度でしょうか。
全部を通して聴くのはちょっとムリ、でしたので、活用法に従ってひとつのファイルを選んで何回も聴くことに専念しました。
選んだのは桃太郎。
例のごとく、私はこれを車内でリピートし続けました。オーバーラッピングやシャドーイングもどきをしながら慣れることに必死になりました。
そうこうしているうちに、それなりに聞こえるようになりましたし流れを追えるようになりました。
そこで桃太郎の全話を聴いたり、他のお話もどんどん聴いていくことになりました。
意外と楽しいじゃん。だんだんそんな風になっていきました。
そうです、聴けだすと楽しいんもんです笑
この期間がだいたい2~3ヶ月でしたかね。
この頃はあまり文字は追わず、ひたすら耳で聴くことに専念していたと思います。今となってはもっとテキストで確認しながらでも良かったのではとも思いますが。
とはいえ、自分の中で音と文字が一致していない単語や、日本の昔話を英語で表現するとこんな感じになるのねという発見など、色々楽しめました。
こういうオーディオブックは、物語を聴くわけですからやはり面白い。そして物語には会話文がありますので、会話表現が学べる。そして物語は説明文がありますから、説明表現も学べる。これらが有機的に繋がっており、私たちの無意識層にこれがストックされていく(ハズ)。
これが短文のリスニングとの大きな違いですね。
だからこそ、リスニング初心者の方にはお勧めしたいですね。ただし自分に合ったレベルのものを選ぶのは必須ですけど。
さて、このシリーズはわりとコストが高いので、利用するのは初心者の時期だけでいいと私は思ってます。とにかく耳に英語を慣らすために、何十年と培った空耳アワーから脱するために利用するという方法です。
となるとレベル1が宜しかろうと思うので、以下にいくつかピックアップしておきますね。
耳が慣れてきたら次に進もう
今もお伝えしたように、このオーディオブックのレベル1で耳が慣れたら、次の段階に進むといいと思いますが、必ずしもこのシリーズの上のレベルを選ぶ必要は無いと思います。
もちろん、気に入ったタイトルがあれば選んでいただきたいのですが。
私はそれよりも、もう少し実戦的に聞く訓練が出来る方法をおすすめします。
初級者から中級者への道は、発音のルールを理解し、文法力や単語力を上げ、それらをどんどんストックしていき、対応力を上げていくことだと私は思っています。
そのためには、できるだけ能動的なインプットがいい。
ここでいう、リスニングにおける能動的なインプットとは、能動的な精聴のことです。
精聴とは、英文があるものを何度も聞き、意味が取れているか、どんな文法・構文が使われているか、音と文字は一致していたか、英文を一字一句書き取ることは可能か、ということをします。
その意味ではオーディオブックでも同じように可能なのですが、能動的なインプットのためには、これがクイズ・テスト形式になっていると、より望ましいです。
そのほうが吸収が早くなるので。
私が現在まで使っている教材は、その点が上手くできています。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
何にしても大量に聞くこと、絶対的な時間が必要なので、焦らずに取り組みたいですね。過去記事でも触れていますが、とにかく継続して長い時間をかければ、3ヶ月毎くらいにレベルアップを感じられますので。
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