英語の学習において、インプットとアウトプットのどちらが大事か、どれくらいの割合が適正か、というお話は、色々意見の分かれるところだなと思います。
第二言語習得の研究では、インプットが9割、というのがひとつの結論になっていると思います。
英会話重視の、より実践的な場においては、アウトプットをかなり重視しているようにみえます。
実際のところ、中学英語もままならない私たちにとっては、どっちの意見に組するほうが良いのでしょう。
これは私の意見になりますが、
やっぱり大量のインプットが必要
というのは感じるところです。
一応、学生時代に英語の勉強をしていたことは確かです。
でも思い出してみても、まあインプットなんてほとんど出来ていません。何かを思い出せるほどのモノが何もないですね。
そんな水一滴も入っていないコップをひっくり返しても何も出てこない。何のアウトプットにもなりはしません。
特に私の場合はもう20年以上、英語から離れていたわけで、コップに湿り気も何もないのです。
これが、「この間まで学生でした」という方なら、まだコップに水も残ってるでしょうね。完全に乾ききってはいないでしょう。ネットで英語上級者たちの情報を見るときに、ここは忘れてはいけないポイントです。
そして私自身ここまでやってきて、大量のインプットに少しのアウトプットというのは本当にそうだなと実感しています。
大量に英語を聴く、英文を読む、そもそも理解のために単語帳や文法書も読む、そういうストックをたくさん積まないと、英語って出てこないな~という感じなのです。
た・だ・し
あまり頭を使わないインプットばかりでは、これも頭打ちになる(と感じる)原因になるので、インプットの仕方も気を使ったほうがいいです。
私はこれを、アクティブ・インプットとパッシブ・インプットと名付けて、インプット方法を分けて考えています。
パッシブ・インプットとは受動的インプット、つまりただ聴いて理解できた、読んで理解できた、というあまり頭を使った感じがしないインプットです。
頭を使った感じがしないという言葉から、イメージとしては聞き流しに近い感じを受けるかと思うのですが、そうでもありません。
精聴・精読をしていますので、しっかり意味を理解しようとして頭にはじゅうぶん負荷が掛かっています。
しかし、脳みそとしては前頭葉が使われている感じがしない、という感覚です。
これを私は受身のインプットと定義していますが、このインプットはできるだけ量を多くしたほうがいいと思っています。
この量を多くする、には私の場合、聞き流しも入ります。
さっきと矛盾するようですが、聞き流しも入れているのは、とにかく英語を入れていくことを重視しているからです。
あまり意味が取れなくても、英語の音を耳に馴染ませることも重要だと思っているからですが、要するにできるだけ周りを英語環境にしたいという意識です。
普段私たちの生活は、ほっておくと日本語ばかりですからね。
そこを意識的に英語が大量に入ってくる環境にしたいということです。
量についてはこちらの記事が参考になると思います。
もうひとつはアクティブ・インプット。
これは実際に使ってみる、話してみることを意識した能動的なインプットです。
例えばある構文を勉強して、そこに例文が載っていたとします。その例文は自分にはあまり馴染みにくい内容だったとしたら、すこし単語を変えてみたりして、独り言を言ってみる。
また例文を自分が実際に喋ろうとしたら出てくるか?という視点で何回も音読してみる。もちろん場面をイメージしながら、感情を載せて声に出して読む。
実際に喋ろうとしたって、まず文が思い浮かばないし出てこないので、ここで練習してみると。すると表現だけでなく文構造も意識するようになる。こんな言い方、俺できるかな?と思いながら練習するのが実践的でいいですね。
こういうのを何回かやってみるわけです。
つまり、アウトプットを意識したインプットってやつですね。
文法事項なんかもそうですが、他人に伝えられるレベルでインプットをすることは大事ですね。それが覚えることの一番の近道だったりします。
ただ、これらは使うことを意識してると膨大な量になり大変なので、とにかくアクティブなインプットを心がけつつも、その場で覚え切ろうとせずに潜在意識の中にストックしていくような感じでやっていくのがいいんじゃないかと思ってます。
これらのインプットは、特段分けて考えるほど大したことではないのですが、初期学習者にとっては重要だと思います。
なぜなら、アクティブ・インプットだ、といって例文を変えてブツブツ言ってみようと思ったところで、初期段階では言い換えられる単語も文法も思いつかないからです。
だから、初期学習段階においてはムリせず大量のパッシブ・インプットをするべきだと思っています。
本当の意味でのアウトプットは、その後で十分でしょう。
世の中には「たった○ヶ月で英語がペラペラになりました!」的な売り文句もありますが、決して焦る必要はないと思います。
あれは、元々インプットが十分に出来ているけど喋れないという人を対象にしたものであって、私たちのことじゃありませんよ。
よく日本人はシャイで気持ちをストレートに伝えられない、間違いを気にして喋れない、などと言われますが、あれ嘘ですから。
そもそも言いたい事をどう英語で表していいかも分からないんです。知らないんだもの 笑
そして、実際にはそんな人が大半なんだと思ってます。
私も、オンライン英会話で講師から、
「Don’t be shy!」
などと急かされながら言われましたが、いやいやどう言っていいか分からないんですよって話でね。
まあそういうことです。
ということで結論、
もし自分はインプットがどう考えても足りないという自覚があれば、ぜひ身体に脳みそに英語を浸してあげましょう。
私もまだまだインプットが足りないという意識があるので、浸している毎日ですので。
焦らず毎日インプット
結局はこれが上達への近道なのかな、と思います。
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