実践ロイヤル英作文法問題演習を通して英語表現の幅を身につける

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黄ロイヤル3兄弟と呼んでいる『表現のための実践ロイヤル英文法』『ピーターセンの英文ライティング特別講義40』に続き、こちらの『表現のための実践ロイヤル英作文法問題演習』についてもレビューしたいと思います。

こちらは文法書と対になっている問題集です。この問題集だけ買って、単独で使用しても十分効果が出るとはしがきで書かれていますが、やはり併用して使ったほうが効果は高いと感じています。

といいますか、私レベルなどの場合は、この問題集だけで効果を出そうというのは、やや無理があると思っています。問題の出し方の意図などを汲むと、きちんと黄ロイヤルも揃えておかないと意味が分からない部分が出てくるのではないかと思います。

ちなみに、本体である『表現のための実践ロイヤル英文法』にも、章末ごとに2ページほど確認問題が掲載されています。そのため「別途問題集まで必要ないんじゃない?」という方もいらっしゃると思います。

しかし手に取ってみると、問題集は問題集として別に用意があったほうが、取り組みやすいのも事実です。かつ、やはり内容が良くできていますね。

では、問題集の中身に入りましょう。

表現のための実践ロイヤル英作文法問題演習について

ロイヤル英作文法問題演習の特徴

各章は本体黄ロイヤルに倣い、同じ章立てになっています。このため本体と問題集を行き来しながら学習するのは簡単ですね。

問題は各章、確認問題と実践問題に分かれています。形式は穴埋め問題だったり、選択問題だったり、書き換え問題だったり、正誤問題だったり様々です。

「英作文法」問題演習というタイトルから、つい自由英作文の書き方に対する演習なのかと思われるかもしれませんが、そんなことはなく、いわゆる文法問題集なのです。

こうした穴埋め系問題集なんて役に立たないよ、という意見は結構ありますよね。穴埋めは、その時は出来たつもりになるが実際は分かっていないことが多いという意見です。

私も書店でパラパラと見ていたときは、これで実力は付くのかな~と思っていましたが、購入していざ始めてみると、そういうことではないということが分かりました。

仮にもこのシリーズ、表現のための~というお題の通り、口頭であれ書くのであれ、表現するために必要な英文法の肝はどこにあるか?ということに焦点を当てているのです。

先の『ピーターセンの英文ライティング特別講義』のレビューでも触れたとおり、「伝えたい事が正確に伝わらないのはどこがまずいからなのか」に焦点を当てているため、学ぶべきポイントがどこにあるかが、とてもハッキリしているわけです。

つまり、文法問題のための文法問題集ではなく、表現に必要な文法を学ぶための文法問題集なのです。実践的ですよね。

受験生じゃなくて良かったと、つくづく思います。

ロイヤル英作文法問題演習の本当の価値はここにある

さて、問題の「量」としては、そんなに多くありません。さっと一周するのにそんなに時間がかからない方は多いかもしれませんね。

この問題集は量をたくさん解かせることよりも、『解答と解説集』という別冊をしっかり読ませることに力点を置いています。

特に、穴埋め問題などに使われている英文が、解答とともに色付きで掲載されており、この英文を声に出すなり何度も読んでくれ!と訴えてきます。

確かに、黄ロイヤルシリーズの特徴である「自然な英文」がここでも健在であり、問題の量としては決して多くはないものの、例文集としては結構な量になるのです。

はしがきで著者の綿貫先生は、「この本の主体は、別冊の『解答と解説集』のほうなのです。」としており、また「実際の英語でよく使う表現を何度も見て、解説を参考に自然な英語の短文で練習することです。数をこなすのが大切なのです。」と言っています。

もはや問題集というよりも、例文集なのだ!と言っていますね。でも、そう仰るだけの自然な英文が盛りだくさんです。

本体黄ロイヤルの「別冊暗記用例文300」もまだ出来てないのに~、と泣きが入るくらいです。これは真面目な話、どちらか一回こなしてから別に移るほうが消化不良にならないで済みます。

さて綿貫先生、さらに続けます。

「1行程度の和文と英文を1組にして、和文は頭の片隅に置いて、とにかくよく使わている英語表現に意識を集中して下さい。この小さな本の中に身をおいて、英語の環境に浸ることは可能なのです。

瞬間英作文派が読んだら発狂しそうな文ですね。和文は頭の隅っこで小さな補助、大きな割合を持って集中すべきは英語表現であって、そこでドップリ浸かることで英語脳を作ることは可能なんだと言っているわけです。

勇気の出る話ですね。

私はまだまだ全くもって日本語の助けがなければ英語が出てこないです。いつになったら…と思うこともありますが、逆にもっと英語にドップリ浸かる余地がたくさんあるということでもあります。

そのように前向きに考えられるのも、この黄ロイヤルシリーズの持つ力だと私は思います。

私の利用法

さて、最後にこの問題集の私なりの使い方ですが、先程も書いたように、人によってはサッと終らせらるかもしれません。が、今のところ私はあまり気にせず、ゆっくり取り組んでいます。

というのは、このシリーズは基本的に、標準英語でライティングをする場合の表現の仕方・文法について書かれています。口語表現のように緩くないとしても、私には少し「お堅い」感じがする例文も多いなと思うのです。

といいますか、まだまだ自分のインプット量が少ないために、本当はそうでもないのにお堅く感じているだけなのかもしれません。

そこで、この本だけで英語の環境に浸ることも可能かもしれませんが、なるべく様々な素材に触れながら、同時平行で学習するようにしました。

それは例えば、英語のニュース記事を読んだり、ラジオを聞いたり、海外ドラマで勉強したり、お堅そうなものから緩そうなものまで色々なものでインプットをしてみると。その中のひとつの素材として、この問題演習を利用するという位置付けです。

色々な素材を雑多に取り込むことで、実際に使われている文法・表現と問題演習に書かれていることをマッチングさせながら、相乗効果を狙おうとしています。

そうすることで、「ああ、やっぱりこういう表現は使うんだな」ということが分かってきたりしているので、一層納得してこの問題集を使うことが出来ます。

量は決して多くはないので、一気に仕上げてからでもいいかもしれませんが、参考書の中だけだと「こんな英語使うのか?」という疑問・不安を持ったまま学ぶことも多いので私はこのようにしているという具合です。

トータルとして、おすすめ出来る問題集です。文法書の黄ロイヤルとセットで学びたいですね。

コメント

アラフィフです。2人の男の子の父親。
英語は全くのダメで、中学英語も覚束ないところから一念発起して再勉強中。目標はたくさんの英語で発信された情報を読み・聞きすること。再び英語をやり直したい方に、手掛かりとなりそうな勉強法などを発信中。

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