これは、私がまだ英文を読めないときに使った教材の記事です。
英文読解というのは、当時の私にとってかなり高い壁として立ちはだかっていました。
とにかく読み方がさっぱり分からず、いわゆる5文型というのは言葉として知っていても理解していないので、英文を読むという行為は、ほとんど古文書の暗号を解読するくらいのイメージでしかなかったのです。
その私が英語の勉強法をいろいろ検索して、体系的に準備して勉強に臨み始めたのが2017年初頭。その少し前に、とにかく英文を読みたい一心で購入した教材があります。
それがこちら、『英文読解入門 基本はここだ!』です。
英語の文章をどうやって読めばいいかを解説した読解の入門書ですね。
たぶん、11月頃からかな?鼻息荒い感じで読み始めたように思います。
この時はまだ文法知識もほとんどなく、体系的に順序立てて勉強するということもせず、ある意味場当たり的に勉強し始めた時期ですね。
確か同時期に『一億人の英文法』も買って少し読んだので、一応、まったく本が理解できないということではなかったと思います。
ただやはり、その時の自分のレベルにきちんと合ったテキストではなかったので、読むのにかなり苦労しました。
やっぱりですね、レベルを合わすということと、勉強の全体像を先に掴んでおくことは大事だなと思いますよ。
とはいえ、アマゾンレビューはじめ、色んなところで評価が高い英文解釈の参考書ですよね。
私は、ある程度この参考書を読みきることで、英文を読むのがすごく楽になったという経験をしました。
人それぞれ英語学習の過程で、読めるようになった、聞けるようになったというようなブレイクポイントが訪れると思うんですが、
まさに私にとってリーディングのブレイクポイントのひとつがこの書籍だったのです。
初級者には骨だが基礎が学べる
初級の段階でこの本を読むべきか、おすすめするべきかは意見が分かれるところだと思います。
私はもともと、英語で書かれた情報を読むことが目的で英語学習を始めたので、読解の参考書を読むのは自然な流れでした。
私のように、英文を読みたい!という欲求のある方は、さっさと読むべきだと思います。
英会話をメインにしたいという方には、ちょっと遠回りになるかもしれませんね。でも読解だけでなく、リスニングにも必要になる知識なので、いずれ必要になると思います。
なので、私がこれまで紹介してきた流れでいくと、
まず中学英語の総ざらいとしてこちら。
それが終わったら復習と基礎固めを兼ねてこちら。
もしくはこちら。
その後に、『基本はここだ!』になりますね。
ここで紹介した中学英語本では、ほとんど英文読解には役に立たないと思いますが、高校以上の英文法書になると読むのが辛い。
この『基本はここだ!』はその橋渡しとなる参考書になると思います。
ちなみに見ての通り、薄い本です。一億人の英文法も文法書としては厚くないほうですが、この薄さは気持ちが楽になります 笑
ですが、本の中身は濃いです。骨太といいますか。
難しいという意味ではなく、一冊やりきると、必要にして十分な読解力が備わるように構成されているところが骨太という感じです。
一応、目次をざっと書き出してみます。
- 品詞の役割を知ろう
- 主語と動詞を発見しよう
- 準動詞と句を理解しよう
- 動詞の型を覚えよう
- 節の役割をつかもう
- 比較文の構造を知ろう
- 倒置を見抜こう
- 同格表現に注意しよう
- 挿入をくくりだそう
- 省略に気づこう
- 共通構文を自然に訳そう
こんな感じで、たぶん「節の役割をつかもう」のあたりで一度挫折すると思います 笑
でもそれでもいいんじゃないかと思います。「節の役割~」くらいまで読めれば、実際の英文を読むのがグッと楽になります。
そうすると、さらに英文を読んでみようという気になるので、調べるためにこの本の残りの部分を読もうとすると思います。
要するに、私がそのようなプロセスを辿ったのですが、使い方としてはそんな感じで十分じゃないでしょうか。
はしがきで、著者の西きょうじさんがこう書いています。
本書では、まず英文のシステムを理解するために、中学や高校の教科書レベルの短い英文の構造を、基本にかえって説明することから始めています。
確かに長文を読ませるわけでなく、短い文の構造をしっかり説明する構成になっていますね。
ちなみに一例として、最初のほうで出てくる文はこんなものです。
“My happy life began at the house.”
節の役割~のところで出てくる文のひとつはこんな感じ。
“He lives in the house in which I lived in my youth.”
最初は「S+Vとは?」みたいな5文型の基本部分からですが、徐々に高度になっていきます。
高度といっても難解な文章の暗号解読のようなものではありません。あくまで基本の読解ですが、慣れてないので難しく感じると思います。 読む際はきちんと取り組むのがいいですね。
基本はここだ!が終わった後は
アマゾンのレビューなどを見ると、基本はここだ!を終わらせた後は、さらに上のレベルの英文解釈本に取り組みましょう、などと書かれていることが多いですね。
私たちは受験生ではないので、これより上のレベルの読解本に手を出す必要はあまりないんじゃないかと思います。
私は『基本はここだ!』を読み終えた後、実践として英語のサイトを読んでいくことに取り組みました。
例えばアメリカの新聞、ニューヨークタイムズとかワシントンポストとか。(月に数本、無料で記事が読めます)
最初の頃はひとつのパラグラフに丸1時間くらいかかりましたけど。
なんといっても、単語が分からないものが多い。また少し文が複雑で、生の英語表現がそこにあるので、参考書で学びたてホヤホヤではまだまだ太刀打ちできません。
しかし、どれが主語なのか動詞なのか、関係詞が入ってくるともう文章構造が見えなかったものが、おぼろげながら見えてくるようになりました。
とにかく以前は手も足も出なかった海外の新聞にチャレンジできるようになったし、少なくともそれまでより劇的に読めるようになった。
基本はここだ!のおかげで、一段、英語に近づいた。そういう感覚になりました。
あ、あとは一応↓こういうのもやりました。練習としてセンター試験レベルの長文はちょうど良いと思います。癖がない感じがいいですね。
さて、あまり解釈本ばかりやらないほうがいい理由として、私の中で「綺麗な和訳にこだわってしまう」のではないかという恐れがあります。
英文解釈本の中には、とかく英語を日本語の文章として読めるようにするために英語を解釈しようとする傾向があるといいますよね。とくに受験用参考書は。
だから、あまりそっちに寄らないように気をつける必要があります。
私たちが読みたいのは英語であって、綺麗に整えた日本語訳ではないので、あくまで日本語は理解を助ける役割にさせたい。
なるべく英語は英語のまま理解することを心がけようとすると、そういうスタンスになります。
これより上のレベルの参考書に手を出していないので、もしかしたらそんなことないのかもしれません。
ただ初級者が学ぶうえでは、まずはここまでで留めておいて十分だと思います。
コメント