前回の記事で、今年の英語学習戦略として、CEFRのA2~B1レベルのスピーキング力を付けることを目標にするぞ!と宣言しました。
さてそんなことを言いながら、今回はCEFR B1-B2レベルの『遠山顕の英会話楽習』についてです。
昨年、この講座はスピーキング用の素材として使えるんじゃね?という記事を書いておりましたが、今回、英語学習戦略を明確化したことで、私の中であらためてスポットが当たりました。
以前取り上げた記事はこちらです。
以前はインプットを中心とした取り組み方を少し紹介していましたが、今回はアウトプットのためにこのテキストを活用できる勉強法があるなぁ、などと思ったので、別記事にしました。
ダイアローグの日本語訳から英作文してみる
テキストは左ページに英文のダイアローグ、右ページにその日本語訳があります。
この日本語訳から口頭英作文してみましょう。
スピーキングにかかる脳の部位がすごく刺激されていることが分かると思います。運用のための技能が刺激されて、覚えも良くなることも分かると思います。
日本語訳はこなれた意訳なので、そこから英語のニュアンスを類推しながら英文にしていくわけですが、ここまで学んだ色々な知識が試されますね。そうしたなかで、この講座ではたくさんの決まり文句・イディオムが出てきますので、そこは記憶とうまく結びついていない場合も多く出てきます。ただこの方法により、記憶にも定着させやすくなるので、とてもおススメです。
どうして今までこの方法に気付かなかったのか、不思議でなりません。たぶん、まだ難しすぎたんですね、その時点では。でも、やってみると面白いです。しかも使えます。どんどん使える知識が溜まっていく感覚です。
もしこの方法で、あまりにも負荷がかかりすぎると感じたら、たぶんまだ早いという事だと思います。もっとインプットが必要なのでしょう。
ちなみに、NHK英語講座テキストの紙面構成は大体どれも同じなので、自分のレベルに応じたテキストでこれができますね。
英会話楽習はB1-B2レベルですが、例えば『基礎英語3』ならA2レベルです。単語の難易度はそれほどでもなく、中学英文法で構成されているので、こうした口頭英作文はもっとやり易いかもしれません。私の学習戦略にはピッタリかもね。
”Write It”のコーナーで状況説明文を作れる
番組ではダイアログの一部を使って英文を作る「英借文」のコーナーがあります。これはもう、まんま英作文になります。
これ、面白いのは、ダイアログ(会話)で起こっていることを第三者的な目線で説明するようになっていることです。
これによってスピーキングに必要な状況説明能力も養われるわけですね。さすがB1-B2レベルですよ 笑
番組の放送中には、すぐに英文が出てこないかもしれませんが、テキストなら少し考える時間がありますし、目でも追えますからより記憶にも定着しやすくなります。
こういうのが瞬間的に出来てくると、かなり鍛えられた証拠でしょうね。頑張ろう。
さてさて、こんな感じでひとつのテキストブックでも、まだまだ使いようがあります。さすが遠山顕さん、長年の実績は伊達じゃありません。眠っているテキストブックを、これから掘り起こしていくことになると思います。ホント、この講座のテキストは宝の山ですよ、私にとっては。
ま、これは他の教材でも同じことですけどね。
ところで、NHKのラジオ英語講座は、全体の設計デザインが上手くできているな~と最近あらためてよく思います。
以前、山田暢彦さん(このサイトでも取り上げている『NOBU式トレーニング』の著者)が、「日本に居ながら英会話が上手になった方で、私が上手いなと感じる方に話を聞くと、皆、NHKラジオ英語講座をよく利用してきたようだ」という旨のことを何かで仰っていました。
何となく、その意味が分かりかけています。
たぶん、初学者はラジオ講座を利用すると効率が悪い。それよりは他の教材で文法と単語、リスニングをまずしっかりしたほうがいい。
しかし、ある程度インプット量を増やしてきたり、リスニングが楽になった段階で利用すると、これらの講座はとても効果的なんじゃないかと思います。
さて英会話楽習のテキストに戻りますが、ここに掲載されている会話文は、それぞれにシチュエーションがあります。場面場面に応じた会話が繰り広げられています。しかし英文そのものはどこか普遍的で、どこでも使えるものだと感じます。日常生活そのものに根差したものだと言えるでしょうか。
ですから、安心してその場面のイメージに没入し、身体操作の表現を学んだり、基本単語の使い方を学んだり、数の数え方を学んだりすることができます。
インプット用教材としてはもちろん、アウトプット用教材としても、もっともっと活用していきたいですね。
では。
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