スタディサプリENGLISHがスピーキング強化アプリに進化した件

スピーキング
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英語のやり直しを始めてからの3年間、良き相棒としてずっと一緒に歩んできた『スタディサプリENGLISH日常英会話コース』

私はレベル7というこの日常英会話コースの最終レベルに突入してずいぶん経ちました。夜な夜なこのアプリを利用したおかげで、リスニングレベルが当初と比較にならないくらい上がり、本当に感謝してもしきれません。

しかし、このコースも最終局面に入り、そろそろ次の段階を考え始める時期に入りました。

以前の記事にも書きましたが、私はこのアプリをリスニング専用アプリと認識していますが、すべてのレベルを終えたら、あらためて初めから、今度はスピーキングアプリとして使ってみようか、と思っていました。

しかしながら、ちょうど別のコースで新規入会キャンペーンなるものをしている最中でしたので、そちらを少し触ってみることにしました。

その別のコースとは『新日常英会話コース』と『ビジネス英語コース』です。

こちらの2つのコースを何日か触ってみたところ、

「な、なんじゃこの使い易さは…!」

日常英会話コースとはもはや異次元の出来に仕上がっていたことに、私は驚きを隠せませんでした。

前に記事にしたのですが、新日常英会話コース(以下、新版)がリリースされたことに伴い、日常英会話コース(以下、旧版)は新規申し込みができず、また一度旧版を解約すると、もう戻れなくなりました。

旧版はお値段も手頃かつ素晴らしい内容でした。新版はその2倍するお値段になっています。ビジネス英語コースだと3倍です。

そんなことで、今も引き続き日常英会話コースを使っている方も多いと思います。しかしながら新しいものは、やはり大きく改善されているし、はっきり言って別物のアプリになったと思っていいでしょう。

そこで、本稿では現在も日常英会話コースを使っている方で、今後どうしていこうかと考えている方を対象に、この2つのコースを少しレビューしてみたいと思います。

スタディサプリENGLISH

ビジネスと新日常、新しいコースは何が違うのか

機能の解説を少し

このアプリは英会話コースと名付けられていますが、旧日常英会話コースの実際の使用感は、スピーキングのためというよりもリスニング力を上げることに力点を置いているように感じました。

狙ってそうしていたわけではないでしょうが、出来上がったものを使ってみたら、リスニング強化に使ったほうが適しているなという感じですね。もちろんこれは個人の使用感です。

そうした感覚の延長線上で新日常英会話コースとビジネス英語コースを使ってみると、今度はスピーキングのためのアプリにガラリと衣替えしていることに驚きを禁じえませんでした。

具体的には、旧版ではスピーキング強化のためとして「なりきりスピーキング」と「クイックレスポンス」がありましたが、新版とビジネスでは「キーフレーズチェック」「リード&ルックアップ」「瞬間発話プラクティス」に変わり、ここがスピーキング能力開発に大きく関わることになりました。

ここは少しだけ説明しておきますね。

「キーフレーズチェック」

旧版では会話文チェックのなかの解説としてキーフレーズが取り上げられていました。

これを単独で、より詳しく記憶に残る形で再構成しなおしたのが「キーフレーズチェック」です。

新版とビジネスでは、必ず各レッスンごとに講師による動画解説があります。旧版ではレベルが上がるにつれ、レッスンごとに有ったり無かったりしていましたが、今回は徹底しています。

決して内容の濃い解説ばかりではありませんが、それでも徹底して動画解説があることにより、キーフレーズが無意識的に頭に残りやすくなりました。

そしてこのキーフレーズですが、「会話として使うにあたって」必要なフレーズを提供しようとする姿勢に変わっていることが大変好ましいです。

旧版では、やや「英検やTOEICの試験対策にも使えますよ~」という曖昧で媚びた部分を含んでいたために、この語彙や表現は会話として使うの?というものも含まれていたように感じました。

今回はそこを思い切ってバッサリ切り捨てたために、非常にシンプルに会話表現に特化したものになったと思います。あくまで私がチェックした限りですが、今のところそう思います。これには拍手を送りたい!

「リード&ルックアップ」

キーフレーズチェックで学んだフレーズを、今度は発話する訓練をします。能動的に頭を動かそうとする意図が感じられます。

やることは、フレーズをまず英文で見ながら発話する。次に英文を隠し、日本語訳を見ながら発話する、というシンプルなものです。

とにかく喋らせるんだ!という意図のもと、発話することによって記憶に定着させようとしています。

「瞬間発話プラクティス」

ここまで学んだキーフレーズをもとに、さらに訓練していきます。

相手と会話をしている場面を設定し、キーフレーズをもとに返答したり質問したりします。シチュエーションを設けることで、そのフレーズを使う場面をさらに想像しやすくなっています。

バーチャルな会話ですが、とにかく自分が使うという意識で発話しますので、これも記憶に残りやすい。

ここらへんは、このサイトでもお馴染みのNHKラジオ英語講座「英会話タイムトライアル」のようでもあり、実際このような方法が効果的であることは自分でも分かっていることです。

ここまでの「キーフレーズチェック」「リード&ルックアップ」「瞬間発話プラクティス」はどれもシンプルなんですが、とにかく発話させることにとことん徹底していますね。

旧版の「クイックレスポンス」も発話させるレッスンでしたが、どうにも使いにくかったので、この改善は本当にありがたい。

さらには、これらひとつひとつは、もう特段真新しいものでもなくなっていますが、これらを組み合わせた時に効果が最大化されることを制作者側は分かっているんですね、おそらく。何度も言いますが、この徹底ぶりはお見事だと思います。

ところで私自身は現在、オンライン英会話は使っておらず、また旅行などでネイティブスピーカーと話す予定も今のところありません。このような事から英語のスピーキング練習のモチベーションが上がりにくい状況なわけです。

このような状況から脱するためにも(例え英語話者と話す予定が今のところなくても)、このアプリを使うことで、英語で話すことの慣れを持続させていく事ができます。これ自体がこのアプリの大きな存在意義だと思います。

スタディサプリENGLISH新日常英会話コース

どちらのコースも点数表記がなくなった

旧日常英会話コースは、各レッスンごとに点数表記がありました。例えば、ディクテーションを完璧にすると満点の200点になるとか、数問間違えると159点になるとか。

新しいコースでは、これらの点数表記は廃止となりました。これは地味ですが、良い意味でとても大きな改善点だと思います。

リスニングの内容理解クイズやディクテーションは、もちろん客観的な正解不正解はありますから、それは表示されますが、点数は無くなりました。

またキーフレーズチェック~瞬間発話プラクティスのスピーキング訓練メソッドにおいては、「できた」か「できなかった」かは、自己申告です。

私は、旧版の点数表記が、このアプリをリスニング特化アプリ化させていた大きな原因だったと思うので、そこが無くなったことは大きな意味を持ちます。

私たちは良い点数を取りたいわけではなく、喋れるようになりたい・理解できるようになりたいのです。そのためには自分がそれを出来ているかどうか、自分で評価できなければいけないのです。

訓練のためには繰り返し何度でも復習できなければならない。そのためには点数表記は邪魔です。それに縛られてしまう。

これがどれくらい大きな意味を持つか、実際に使ってみて試してもらいたいですね。

復習が出来るようになった

旧日常英会話コースの勿体ないところは、間違えた単語やフレーズなどが一切保存できなかったことです。

各レッスンの各コンテンツごとに「復習する」のチェックボックスがあり、チェックさえしておけば、後からまた復習することができるのです。

この機能欲しかったんだよな~ 笑

新日常英会話とビジネス英語コース、どちらを選択する?

新日常英会話とビジネス英語、どちらのアプリも構成は全く同じです。

では違いは何かというと、「難易度」と「出演するネイティブ講師」です。

難易度の違い

各コースの難易度でいうと

ビジネス英語コース > 新日常英会話コース

です。

新日常英会話は旧版と比べ、少しレベルが上がる感じはします。しかし、その差はほとんどないに等しいですね。

新日常英会話は「海外旅行やおもてなし英語で使う」ことを前提にしているようで、その分、シチュエーションは限られるかもしれません。

対してビジネス英語は「ビジネス」と銘打ってはいますが、普通の会話表現が多く含まれていると感じました。逆にそこまでビジネス感はないといった感じです。

恐らくどちらのコースも、初級~初中級者、およびTOEICで高得点は出るけど喋れないという方を対象にしていると思います。

その中で、より初級から学びなおしたい方は新日常英会話コース、少し上のレベルまで包括しておきたい方はビジネス英語コースという選択になるでしょうね。

ネイティブ講師の違い

どちらのコースの講師も、キーフレーズチェックの動画解説時のみの出演です。

しかしこれが、このアプリのアクセントになっており、この講師の違いで選ぶ方も多いと思います。

ビジネス英語コースの講師はMatt先生。元ベルリッツのカリスマ講師だったそうです。この方のことは正直全く存じ上げません。

対して新日常英会話コースの講師は、ご存知スティーブ・ソレイシイ氏。何度も取り上げますが、NHKラジオ英語講座「英会話タイムトライアル」で有名ですね。

この2人の動画解説には明確に違いがあります。

ビジネス英語コースは、基本的に忙しいビジネスマンが対象になっているので、解説は1分以内が多いです。ですからあまり深く掘り下げる感じではなくてシンプルです。ちなみに全部英語で喋ってます。

対して新日常英会話のスティーブは、ネイティブのニュアンスや言葉の使い方など日本語を交えて結構詳しく解説しています。大体2分前後喋ってます。英会話タイムトライアルを聴いている方は、あのままのイメージだと思っていただくと良いです。

どちらも動画解説だけでなく文章での解説もあるので、学びが浅くなることは無いと言っていいでしょう。

こうなると後は好みでもあります。一応、私なりの判断基準も提示しておきますね。

スティーブ・ソレイシイ氏がお好みで、あのテイストをより深めていきたい場合
→ 新日常英会話コース + 英会話タイムトライアル

他の講師のテイストも取り入れて、かつスピーキング全体のレベルアップを図りたい場合
→ ビジネス英語コース + 英会話タイムトライアル

このような形で、複合的に学習していきましょう。

スタディサプリENGLISH新日常英会話コース スタディサプリENGLISHビジネス英語コース

私自身はビジネス英語コースを選択

お試し7日間の経験を経て、私は結局「ビジネス英語コース」を選択することにしました。

理由は上記にあるように、少し難易度が高いところも目指しつつ、英会話タイムトライアルとこのスタディサプリENGLISHの良いところを組み合わせたかったからです。

ちなみにコンテンツ量は多いですが、これを1年間限定で学びきるんだ、というつもりで行っています。継続できる良質なアプリではありますが、使う側としては、このくらいの勢いで学んだほうが身に付くのではないかと思います。

最後に、このアプリで示されている学習メソッドを掲示しておきますね。

この記事が参考になれば幸いです。

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アラフィフです。2人の男の子の父親。
英語は全くのダメで、中学英語も覚束ないところから一念発起して再勉強中。目標はたくさんの英語で発信された情報を読み・聞きすること。再び英語をやり直したい方に、手掛かりとなりそうな勉強法などを発信中。

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